破裂危険性について
高温圧力流体保有容器では容器の一部に亀裂ができ場合、進展して板の肉厚を通り抜けた場合内部から蒸気が漏れ出す。
もれ出た蒸気は大気圧まで圧力を下げ、圧力が下がったことにより膨張しエネルギーを大きくする。この結果亀裂がさらに大きくなる。
蒸気が漏れ出ている部分が局所的で亀裂も小さければ外に漏れ出す蒸気の量は少なく、内部の圧力の変化はゆっくりであるが、蒸気の漏れ出す量が多い場合は内部の流体の圧力も大気圧まで下がってしまう。
この結果大気圧まで下がった内部の流体のエネルギーは大気圧の沸点のエネルギー分よりも大きい分に相当する量が液体を気体に変え、容量が増加する。この容量の増加が容器を破壊し吹き飛ばす。
これが破裂危険性。
流体の場合は亀裂が入ると大変危険だが水の場合はそれほどでもない。
そのため圧力容器の試験は水を使って行われる。